「もし　そこの女学生の方々
　特に真ん中のひときわ頭の悪そうな方」
「謎の美少女占い師ですが　尋ね人のご用はありませんか？」
「ああ　けれど素顔は見せられないのです　なぜならそれはっ」
「企業秘密だからです」

「尋ね人のご用はありませんか？」
「いえ」
「謎の美少女占い師です」
「でも企業秘密ですから」
「ほら　美少女でしょ？」
「うう…
　せっかくロープをほどいて尋ね人の行く先を教えてあげて
　その上このハヤブサ号もお貸ししようと思ってたのに…」
「ふう…
　これでひとまず私の役目も済みました」
「…さて　みなさん
　なるべく幸福に終わって下さいね？」

「畢竟　人の幸せとは単純な言葉で語れないものです」
「おっといけません　今日の目的は参考書でした」
「今さら日本で高校受験なんてたまりませんね――
　入学に際してひとつも優遇してくれないなんて徹底してるといいますか…」
「（はてさて　この先どうなりますやら）」

「まあカワイイ」