結崎ひよのセリフ集 - コミックス第3巻
◆第十一話『少年の力』
「どうもひよのちゃんでっす!」
「お元気ですかあ?」
「またつれないお言葉ですね ステキなお報せしようと思ったのにっ!」
「浅月さんの情報 いくつか手に入れましたよ」
「浅月香介 生年月日からすると現在17歳 あ、乙女座ですね
14歳まで杜若中学に通っていたんですけど2年の時教師相手に傷害事件を起こしてそのまま失踪……
そこから先のデータはありません
父親は不明でお母さんも3歳の時事故で亡くしてます 天涯孤独ってやつです」
「こんなのちょろいですよ ここ10年の中学高校の生徒を「浅月香介」で検索すれば一発でした
まあ見ててください(くす) 一週間もすれば現在の居住地まで割り出してみせますから」
「♪」
「……あのー
あの鳴海さん?」
「鳴海さん!」
「何か忘れてませんか?」
「ほら!
「ひよのちゃんありがとうっ キミがいなければ僕はダメだよお」
――みたいな感動的なお礼の言葉を――」
「〜〜〜っ(ぶすう)」
「(コロス!!)」
「…あの子に何やったんです?」
「(むー) とりゃ」
◆第十二話『VS理緒』
「おっはな おっはな おっはっな―――♪」
「やや? どうしたんです? いつにもまして不機嫌なお顔ですね」
「いいじゃないですか このアヤメの花高かったんですよ」
「(きょん) これ鳴海さんの嫌いな花なんですか?」
「そんな嫌な性格じゃありませんよ(む)」
「実は園部さんの死体を動かしたら大量のアヤメがバァッと散ったそうなんです
浅月さんが置いてったんでしょうけど
鳴海さんが嫌いな花ってことは浅月さんのささやかな嫌がらせですかね」
「浅月さんの居住地なんですけどなかなかわからないんです(んんー)
これはどっかに定住してませんね」
「…なんだか深みにひきずりこまれてる感じじゃありません?」
「(にこお)はいはいっ 私を敵に回したくなかったらおとなしくしてましょうね〜〜」
「…それは私の力を試してるんですか?」
「……3日ください すべてのネットワークを駆使して20人以下まで絞ってみせます」
「全校生徒の身体測定値はすでに入手済みです
これをもとに女子で身長155センチ以下の人を抽出します
これでもさすがに50人以上が残ります
こっからが私の見せ場ですね
該当者の昨夕の行動を綿密に調べて 移動マップを作って出会ってるはずの人物と移動に掛かる時間まで裏づけてます
明日の夕方にはひと通りの個人情報が得られるはずです」
「それなら鳴海さんだってすごいですよ よく瞬間的に犯人像を割り出せましたね」
「殺害時間は?」
「じゃあ身長は?」
「(ひゃー) (今回の鳴海さんはひと味違いますー)」
「でも基本データが少なすぎますよ?
これじゃ容疑者を10人以下にはできないと思います そっから先に進めます?」
「じゃあこんなことしてもムダじゃないですか!」
◆第十三話『包囲網を抜けよ』
「……そうか その手がありましたね!」
「これで勝ち ですね!」
「なんだかドキドキします この作戦
うまくいくといいですね」
「情報がぞくぞく集まってます 包囲網がどんどんできあがってますよぉ(♪)
でも鳴海さん 私の調査ってけっこうおおっぴらにやってますよ そりゃ秘密には進められませんけど…
犯人がこれに気づいて学園から逃げちゃったりしません?」
「…………」
「えぇぇぇぇぇ!!?」
「…………」
「…………」
「(……推理? そんなもんじゃありません)
(最初は推理から始まっても その読みは理屈を越えたレベルに届いています)
(鳴海さんは自覚がないんです… 自分がどれほどすごいことをやっているか…)」
「(は。) そーいえば鳴海さん… 私を勝手に囮にしましたね?
万一殺されたらどうしてくれるんです?」
「(まったくこの人はひどいです!!)」
「さんざん部室やら備品やら利用しといて何言ってるんですか」
「へ?」
「――――あ!」
「(まさかあの中に爆弾が!? 犯人は鳴海さんの裏をかいて運び込むのにこんな手を!?)」
◆第十四話『信じぬ者の選択』
「(あの事故から3週間―――…)
(竹内理緒さんは私に送られるはずの爆弾で重傷を負ってしまいました)
(右胸部から脇にかけての損傷がひどくて 骨も砕けてたとか)
(なんとか一命を取り留めた彼女は 現在入院しています)
(理緒さんは両親も親戚もいないひとり暮らしだそうで)
(生活も大変だろうと彼女の入院費等は私がいろいろやって学園側に出させました)
(――鳴海さんのせいです)
(なのに鳴海さんはこれらのことを警察に全部内緒にして 私が何を訊いても黙っています)
(この前 理緒さんのお見舞いに行った時もずっと黙ってたし)
(おねえさんともケンカが耐えないようで和田谷さんも…)
(「警部補の荒れようが日に日にひどくなってくよう」)
(…と泣いてました……)
(…悩みごとがあるなら 私に相談すればいいのに…)」
「ずっと どうしたんです?
私はあれから狙われてませんけど無関係の理緒さんを巻き込んじゃって
助かったからよかったようなものの―――」
「え?」
「…どういうことです?」
「まさか!
まさかわざと自分で胸から脇にかけてを爆破したっていうんですか!?」
「確かにそうされたら肋骨のことはわからなくなりますけど…」
「(…鳴海さん………)
(少し様子が違います…)
(…いつもはもっと余裕があるのに……)」
「たとえ学園の外でも私の情報網は強力です ご愁傷様でした」
「(本当は…)
(店員の方の証言ははっきりしてませんし 防犯カメラも設置されていませんでした)
(これは理緒さんを降伏させる為のはったり)
(これをかわされたら… 鳴海さん…かなり苦しいですよ)」
「(――――そうです)
(ここで決着がつけられないなら理緒さんは後々手段を選ばず私達を殺しにかかる可能性もあります)
(そうなるとこっちが不利すぎます)」
「(どちらかの手に毒入りのコップが…)」
「鳴海さん!」
「…………
待ってください」
「私には鳴海さんの推理が外れるなんて思えません」
「いいえ! 私は鳴海さんを信じます
このコップに毒は入ってません」
「ほら 苦いだけでただのお水です」
「決着は まだついてませんよ」
◆コミックス第3巻カバー下
登場なし
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