結崎ひよのセリフ集 - コミックス第4巻
◆第十五話『信じる者の選択』
「決着はまだついてませんよ」
「鳴海さんはあなたに負けていません だからもう一度勝負です」
「(むっ)」
「いい気にならないでください
鳴海さんにはあなたを倒す剣があったんです
あなたはそれをどうにかかわせただけで 鳴海さんを本当に殺すことができなかったじゃないですか」
「どうして本物の毒を使わなかったんです?
どうしてどちらかが確実に死ぬ勝負をせず 安全なトリックに頼ったんです?
鳴海さんを倒したいなら 自分の強運を信じて本当に命を賭けて勝負すればいいのに あなたはトリックでごまかしました
…あなたはわかっていたんです
小細工抜きで勝負すれば 自分は絶対鳴海さんに負けると 毒を引き当てるのは自分だと
あなたは鳴海さんの力をおそれた
爆弾は怖くなくても 鳴海さんは怖かったんです
最初に逃げたのはあなたの方ですよ
胸を張って勝ち誇らせはしません」
「私も殺す気ですか? 今里先生のように」
「そのセリフを待ってました
(にこ) …って言ったら驚きます?
これまでの会話… しっかり録音させてもらいました!」
「今里先生を殺したと認めましたね? それに私を殺すとも発言しています
これらの証拠能力低くありませんよ?
部屋に入ってからずっと回してたんですけど なかなか決定的なセリフを言ってくれないんで困ってたんです
注意してたんでしょうけど 最後の最後 気を抜きましたね
これで理緒さんを捕まえる足がかりができましたよ」
「うふふ
切り札は最後までとっておくものですよ!」
「…ええ 望みはひとつ 理緒さんと鳴海さんの再戦です」
「鳴海さんのことですよ? お気に召しません?」
「ひゃっ」
「鳴海さん!」
「あら これでも控えめですよ?」
「鳴海さん 逃げてください!
それがある限り私は安全です!」
「はやく!」
「はやく!!」
「(にこ――――)
クマもいちころ 最大電圧100万ボルト! 特製スタンガンです!」
「あら 常に持ち歩いていないと護身用の意味ないじゃないですか」
「ま そういうことですね」
「(にこ)
私が人質にされた方が鳴海さんに気合が入るでしょ?」
「落ちる時はいっそどん底まで落ちた方がいいんです
はい上がる距離が長いほど 男の子はずっと強く素敵になりますから」
◆第十六話『敗者ばかりの日』
「遅いです!
VIPをなんて扱いですか」
「あッ パンと牛乳!
朝は卵におみそ汁に豆腐に海苔ですよ! 非常識です!」
「(むっ) バカとはなんですか
私が捕まってあげなかったらそっち側がかなり不利になってたんですよ
感謝してもらいたいところです」
「…でも できるならただですませたいんでしょ? 理緒さんは重傷ですし
それにあなた達はまだ 鳴海さんに何かを期待しています
なら私を今殺せはしません 理緒さんとの再戦が終わるまで安全です」
「それより 鳴海さんの行方はつかめたんですか?」
「…ふうん あなた達の情報網はたいしたことないんですね
手近にこんな軟禁場所を確保できるのはある程度資金がある証拠ですし 組織力もあると考えられます
でも人員は不足してるみたいですね」
「ここにいるといろいろ考えるんですよ
最初出会ったブレード・チルドレンの人達があなた達と接点があったとは思えません
つまり「ブレード・チルドレン」はひとつのまとまった集団になっていないようです
さらに… 子ども達を殺そうとする人や脅迫のネタにする人 やけに情報を知っている先生の存在…
混乱しきってますね
さらに注目すべきは あなた達はこの状況の主導権をまったく握ってないことです
あなた達は問題が発生して初めて動き それも誰かを殺すことで収束させています
解決法としては最悪ですね
すべての状況を把握してるなら問題が発生する前に対処できますし
十分な権限があるなら殺さなくても押さえつけられるでしょう
ところが物事はあなた達の知らないところで動き その被害が自分達に及ぶ前にどうにか対処してる バタバタしてます
実際あなた達は 嵐の中の小舟みたいなんじゃありませんか?」
「…鳴海さんも状況に翻弄されてますけど 負けないくらいあなた達もひどいところいるんじゃありません?
浅月さん あなた達はその場所から抜け出そうと 必死で何かと戦ってますね
そしてその戦いに勝つには 絶対 鳴海さんが必要なんじゃありません?
…それも今の鳴海さんじゃなくて… もっと強く成長した 鳴海 歩という人が」
「…戦わなきゃ 幸福にはなれないんじゃないですか?」
◆第十七話『五時の稲妻』
「はああ〜〜 今の雷はなかなか素敵でしたね〜〜」
「…さあ 鳴海さん
助けが遅いと 囚われのお姫様は自力で脱出しちゃいますよ〜〜」
◆第十八話『冷たい方程式』
「…なんです? これ?」
「…ある場所ってどこです…?」
「鳴海さん!?」
「えっ ちょ…っ
それだけですか!? ケガないかとかひどい目にあわな―」
「今のはひどいですよね!!」
「2度も捕まってあげませんよ」
「ええと…
右手に川が見えて あれが電車の鉄橋だから… 朱鞠駅南400メートルってとこです!」
「鳴海さん! 先に首の爆弾外しましょう!
死んじゃったら元も子もありませんっ! テープはくれてやる気で」
「あらっ ずいぶん強気ですね この前まで怯えてたくせに」
「………はい?」
「………」
「………
…じゃあ 私はどうすればいいんです?」
「電車ですか?」
「わかりました 14時10分ですね」
「了解しました 必ず時間通り戻ります」
「…………」
「(下り各駅停車…) (4番ホームですね…)」
「(…はっ) !!」
「(駅に来るのを読まれてた―――!?)」
「(外に出る?) (でも浅月さんが出口で待ってる危険も…)」
「(えーと… どっちの電車がいいか―――)」
「……った」
「…あ」
「ごめんなさい鳴海さん! ヘンな電車に乗せられました!
車掌さんに聞いたらタクシーでもそっちに戻るのは14時半過ぎになるって! 爆発に間に合いません!
どうします!?
このままじゃ解除キーが! 鳴海さんの首が――」
「へ?」
「私はよくても鳴海さんが! これじゃ解除キーが渡せないじゃ…
(はっ) …鳴海さん 私を助けられたら死んでもいいって思ってません…?」
「答えてください!!」
「…そんなの…
そんなの私 うれしくもなんともないですよ…!!」
◆第十九話『きみにできるあらゆること』
「賭けるって… どうするんです?」
「そんな脅し… 理緒さんに通じるなんて思え―――」
「あっ」
「(……鳴海さん)」
「(!?)」
「あ…は……はい」
「(死なないで…鳴海さん……)」
「!」
「鳴海さん!?」
「内山駅ですよ!
いいですか? そっちに戻れる一番早い列車が14時16分発の快速急行です
よく聞いたらこれが朱鞠駅に着くのが14時半ジャストか少し早いくらいです!
列車がホームにすべり込むと同時に解除キーを受け渡しできたら間に合うかも!」
「なっ ない知恵とはなんですか!! 私はこれでも――」
「…………
………… わかりました
鳴海さん お気をつけて―――…」
◆コミックス第4巻カバー下
「(暇ですね――)」
「♪」
「だめです! デリカシーがないですねッ」
[もどる]