結崎ひよのセリフ集 - コミックス第14巻
◆第六十七話『双子のパラドックス』
「私と鳴海さんのメニュー… ちょっと違いません?」
「……じゃあ
この冷奴は何ですか! しかもこの時季に!
まさか昨日賞味期限ギリギリって言ってたやつじゃないでしょうね!?」
「だったら鳴海さんが食べてください」
「(ピキ)
もうっ
せっかく元気づけあげに来てるのに この持てなしはあんまりです!」
「だーかーらっ それはそれで状況的におかしいでしょう!」
「(ぎょ)」
◆第六十八話『しあわせの理由』
「すいません! おねーさん! 鳴海さん来てませんか!?」
「鳴海さんが学校休んでるんです! おうちにもいませんし」
「(はあ) (はあ)」
「大変です! 一昨日 カノンさんが火澄さんに殺されて いろいろごたごたなんです!」
「! 鳴海さん! (はあ) (はあ)
私に無断でなに学校休んでくれてるんですか! (ゼイ) (ゼイ)」
「気分が乗らなかったって…
ああもうっ とにかく!
これからどこ行く気です?」
「なっ 鳴海さんがパシリですか!?」
「あの…」
「(ぶっ)」
「は はあ!? 何言ってるんですか!!」
「(……鳴海さん…………?)」
◆第六十九話『ふたりのそら』
「……………
あの… どうなってるんでしょうか…?」
「え
バニラアイスを買いに行くとか言ってましたが」
「………… それって
とてもよくない展開ですよね?」
「あっ はい! そうですね!」
「鍵がどこにあるかわかります?」
「女の子にそういう荒っぽいこと頼まないでくださいよ」
「…もうっ
仕方ありませんね…」
「はい とれました」
「安い手錠で助かりました いいのはさすがに手間取りますから」
「何です?」
「なッ 助けてもらったくせにその言い種は何ですか!?」
「っとに そういう所は鳴海さんに似てるんですから…」
「それで鳴海さんはどこに呼び出されたんです?」
「知ってる場所でここから一時間……?
移動手段にもよりますが 候補はいくらでも…
うう・・
ちょっと前まで鳴海さんの持ち物に山ほど発信器仕掛けてあったのに 気づいたら全部外されちゃってたんですよ!?
いつの間にそんな抜け目がなくなったのやら」
「ほっといてください!!」
「それでどうします?」
「おお! やりますね!」
「安物ですか?」
「なるほど
まさか鳴海さんごときに殴り倒されるとは思わなかったと」
「ええ だいたいは」
「わかりましたっ」
「……でも
どうしてまたそんなに焦ってるんです?
鳴海さんの様子も変でしたし…」
「真実… 何かとんでもない情報が出ましたか?」
「は?」
「十以上歳の離れた鳴海さんとお兄さんのDNAが双子みたいに一致するって あれですよね?」
「…………
やっぱりあの可能性が思い浮かびますけど お二人が生まれたのって十六年も前ですよ?
今でもまだ確立していない技術ですし まさか…」
「…けどまさか
鳴海さんが 清隆お兄さんのクローンだなんて…………!」
「ええ… でも…
人間のクローニングは問題視されてますね ある特定の人物とそっくり同じコピー人間を造り出すものだとして」
「ええ わかっています
遺伝情報が全く同じというなら双子や三つ子といった一卵性多生児もそうです
クローンがコピー人間というなら 双子や三つ子も皆コピー人間になります
それからして姿形や遺伝子が同じでも別人なのは明らかです
まして体細胞クローンはどうしても年齢に大きな差が出ます 普通の双子よりもずっと別人に思えます
…けど 鳴海さんの場合 そう簡単に割り切れるものでしょうか?
鳴海さんはお兄さんとそっくりのせいで どれだけのものを奪われたと思います?」
「この構図は異常です…
鳴海さんがクローンだとしたら 火澄さんもクローンですよね?
「神」と「悪魔」の弟がそれぞれクローンだなんて 気味が悪いほど出来すぎです」
「どういうことです?」
「ですね
ヤイバ自身が組織内にクローン研究所を密かに作り 実際に十六年も前に成功させていておかしくありません
けど… 鳴海さんは…」
◆第七十話『あなた達のくらやみで』
「鳴海さんの生まれた理由がどうしました!!
どう生まれついても たとえご両親に見捨てられたとしても 鳴海さんは自由です! 自分で自分の未来を決められます!!
生まれてきた意味なんてもう関係ありません!」
◆第七十一話『お別れの日にうたう歌(前編)』
「発信器の反応 捉えました!!
これ テレビ塔です! テレビ塔!
運転手さん 行き先変更です! テレビ塔に向かってください!
キリエさんも! 鳴海さん達はテレビ塔にいます!
大至急そっちに回ってください!!」
「………っ
何が遅いんですか! まだ行ってみなくちゃわかりません!!」
「……そんな
どうして鳴海さんがお兄さんを殺すんですか? そんな理由が――…
(ハッ)」
「……ど
どういうことです? 何か変です!
まさか清隆お兄さんは 鳴海さんに自分を殺させるために全て仕組んだっていうんですか!?」
「どうなるって……」
「つまり… ゼロ…!」
「間違ってます!!
たとえ絶対の運命でも 鳴海さんが誰かを殺すなんて間違ってます!
ぶん殴ってでも「それは間違ってるぞ!」って止めるべきなんです!!
違いますか!!」
◆コミックス第14巻カバー下
セリフなし
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